*** うつ病との闘い<その2> ***
私の第1回目の入院は、1ヶ月に及びました。
『退院の目安・・・』
人それぞれだと思うのですが、まずは本当の意味で「退屈」すること。
言い換えれば、退屈するほどの心の余裕が出来ること。
人が恋しいと思い始めること。
例えば、友達にすごく会いたくなるとか・・・。
どん底の時は、人に会うのもしんどいと思っているので。
やっぱり一番大切なのは、「もう退院しようかなぁ」と思える気持ちです。
入院生活は、下界のすべてのわずらわしさから逃げることが出来ます。
「逃げる」と書いてしまうと、すごく聞こえが悪いのですが、入院の根本は、「逃げないと耐え切れないほどキツイ状態」にあったからの入院です。
(それか、通常の生活に耐えられないほど弱ってしまっているか、自殺の可能性があるかです)
「退院しようかなぁ」という気持ちが出てきだし、私は退院しました。
でも、下界はこの当時の私には、まだまだキツく、自責の念と発狂を繰り返し、数ヶ月もしないうちに、再入院となりました。
今度は、40日以上の入院となりました。
入院したての時は、いつも、見も心もボロボロでした・・・。
「もう下界へなんか帰るもんか!」
そんな気持ちを抱えた状態での入院でした。
入院生活は天国か?
やっぱりココでもしんどいんです・・・。
体の機能が悪いわけでもないこの病気は、「体」が悪くて手術等を控えている人から見れば、ただの「贅沢病」にしか見えません。
入院するほどの患者の病気は、ほとんどの人が半端な病気じゃありません。
贅沢病・・・贅沢病・・・。
この言葉が、どんどん自分を追い詰めていきます。
「自分は体が悪いわけではないのに、目の前には、こんなにも病気で苦しんでいる人がいるのに、自分はなんて贅沢な事をしているんだろう!」
「自分は、胸を張って生きる資格なんかない・・・」
病院内でも、わたしをわかろうとしてくれる人は、誰もいません・・・。
体を悪くしている人がいるという現実を突きつけられる病院は、私の自殺未遂を倍増させてしまいました。
今思えば、すごく矛盾した事を考えていたのがわかるのですが、この当時、私は「体」を壊したかったんです。
体の機能の病気は、目に見えます。数値に表れます。
この頃の私からすれば、「体の病気」というものは、人から認めてもらえる「特権」のように思っていました。
「体の病気さえ手に入れれば、私は救われる!」
もうすでに狂い始めていたんだと思います・・・。
でも、どんなに頑張っても、私の体は壊れる事はありませんでした・・・。
「頑張って」という言葉、かなりおかしいです。
体を壊したい!と頑張る事は、そもそも「頑張る」とは言わないです。
それ以前に、心も体も疲れて果てていた私には、「頑張る力」なんて、これっぽっちも残ってはいません・・・。
そして今度は、「体を壊す事すら出来ない自分」を責め続けます・・・。
なんだかわからない「暗闇」・・・。
コレが、私の心から消える日は、一日たりともありませんでした。
コレが溜まって苦しくなると、爆発する。
爆発すると疲れて、動けなくなる。
動けない自分を責める。
責める内にまた「暗闇」が溜まる。
そして、爆発する。
地獄の毎日を繰り返していました。
いつ終わるのかもわからない、無期限の「地獄」です・・・。
こんな地獄の日々を送っている間に、わたしの休職は、もう1年半を過ぎていました!
「こんな状態の時に、考えても無駄でしかない責任感」
コレが私を、焦りへと追い込んでいきました。
そしてだんだん、休んでいる事への恐怖へと変わっていきました。
自分の勤めていたのは大企業と呼ばれている会社でした。
大企業だから皆安心という会社ばかりではないのですが、幸いにも、コレのせいで辞めさせられるという会社ではありませんでした。
それでも、やはり会社から「浦島太郎」状態を続けていては、本当に自分の居場所がなくなってしまう!
決して無理をしてはいけない「うつ病」なのに、私はそれもわかった上で、全然回復している状態ではないまま、居場所がなくなってしまうという不安から逃れたい一心だけで、復職してしまいました。
その後、自分の居場所に落ち着く事が出来たのか?
そんな事は、ありえるはずもありません!
会社で発狂し、倒れて、病院へと逆戻りでした・・・。
再々入院です・・・。
この3度目の入院の時は、もう言葉を発する事さえ出来ない状態でした。
『生きた屍・廃人』
この時の私に、一番ふさわしい言葉です・・・。
あまりにも長い間、暗闇の中に居続けたせいで、自分がもう暗闇の中にいることすら認識できていませんでした。
私にとったら、これが当たり前の世界・・・。
一生、ここから抜け出せることはない。
このまま私の一生は終わる・・・。
この思いは、もうただの「思い」ではなく、自分の中で勝手に「確信」へと変わっていました・・・。





